10年ぶりの魔女のひと突き〜ギックリ腰

【経過】
2日前の昼休み、20分の昼寝をして、さて起き上がろうとしたら「ギクっ!」、起き上がれない。何とかベッドから降りて床に手をついても痛くて動けない。午後の患者さんがもう来ているのにだ。
さて、どうするか。
10年前はまだ座って自己治療が可能だったが、今回は違う、全く動けない。3メートル先の鍼台にも行けない。助手さんは知らずにすでに患者さんをベッドに案内したところであった。そのあとはダブルブッキングの上に腰痛の初診患者さんが予約に入っている。7時までびっしりだ。笑い事ではない。治す側が今ギックリで動けないのだ。まだ助手さんも誰も知らない。

治療

ポケットに5分〇番(通称美容鍼)があった。ベッドにしがみつきながらよじ登り、何とか上半身をうつ伏せした。両手を後ろに回し、痛い腰部の阿是穴にはりを10か所くらいそーっと入れ、補中の瀉法を加えた。痛みに心地よく響く。本治法はできない、阿是穴だけの救急治療である。その間助手さんにはお灸治療から始めてもらっていた。

それなりに必死である。でも何とかなる。何とかする。何とかなった。その7-8分の阿是穴治療だけで痛みは4割減り、何とか立てるようになっていた。さて始めるしかない。
まだ痛いし腰は曲がっていた。それでもにこやかに(さあ、顔は果たして引きつっていたんじゃないかな)椅子に座りながら治療を始めた。助手さんが驚いている。

患者さんはまだ異変に気が付いていない。途中2度ほどカーテン隠れ、ベッドに座り腰に手を回し阿是穴治療をやった。その都度楽にはなっていった。治療も待ったなしである。がんばった。最後の患者さんが帰って行ったのは7時を過ぎていた。やっと終了。片付けが終わって助手さんに座位での治療をしてもらえたのは8時。タクシーで移動。

2日目

朝起きはまだ4割の痛みが残っていた。今日も本治法抜きで腰への阿是穴治療だけでどうなるか試してみることにした。一日中腰が伸びないままであった。痛みもまだ4割残っている。

3日目

朝起きはまだ痛む。3割残っているが、歩きで移動。治療室に着いて、阿是穴治療に加えて奇経治療、左合谷ー右臨泣にNSを添付したら脉締。本治の証は出ているが、午前中はやらず。昼休みに「腎虚心虚証」で本治治療。
1時間経過したが、1割の痛みになっている。ただまっすぐに腰を伸ばすと、右大腸兪あたりに違和感と少しの痛みが残っている。今日の仕事終わりに治療をしたらほとんど治るだろう。ほとんど、というのは、年齢とともに傷口は深くなるものだと実感しているからだ。

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