東洋医学の本場中国からの患者さんを治すお江戸の鍼技術

数あるブログの中から当「氣鍼医術症例ブログ」をご訪問いただき、ありがとうございます。

本日のテキストは、ブログ管理人Cが担当いたします。

私が見聞きした症例の数々を紹介させていただきたいのですが、いかんせん専門用語の語彙がまだ絶望的に不足しています。

専門家の方々には物足りない内容かと思いますが、生暖かく見守ってやってくださいm(_ _)m

葛野代表から「いつもの調子で書いていい」と言われたので、いつもの調子で書かせていただきます。

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寒い、寒いよっ、寒さで体調崩す患者さんが押し寄せてますよっ。

いつもの調子

風邪脈が数(さく)だってのはまだろくに脈がわからない私でもわかるようになりました。喘咳寒熱の経金穴をつかうってのも学校で習いました、習ったことそのまんまの治療が目の前で行われることにプチ感激ですねっ。

さて、4月からの研修生デーで耳についた言葉があります。患者としては20年のキャリアがありますが、その20年でもたぶん耳にしたことない言葉です。それは「お江戸の鍼」。

日本の鍼灸が明治に弾圧され、それ以前の伝統が途絶えかけた、というのは学校でも学んだ鍼灸の歴史ですが、ということは(どういう?)そのルーツとなるものは江戸時代に端を発しているということですよね。

経絡治療とか氣鍼医術とかってことをまったくご存知ない患者さんに対して、「これはお江戸の鍼なんですよ」と言われるのを何回か耳にしました。うん、聞いたことなかったです。鍼といえば中国のもの、と思っていらっしゃるであろう患者さんたちに対して、日本で発達してきた技術であるということをわかりやすく説明されているのでしょう。

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土曜日の昨日、最終受付は午後4時です。その時間までほぼ予約いっぱいで(私は)てんてこ舞いだったのに、飛び込み新患さんです、それも2名も。なんと中国からの患者さんということで、時間を延長しての治療となりました。

不妊治療のために来日された娘さんと、そのお母さんです。

治療前のヒアリング内容は

娘さん:

5年前に結婚、なかなか妊娠しないので2年前から不妊治療を始めたが、成果がないので来日。30日に採卵予定で、昨日から通院。生理は順調。

おかあさん:

10年前から不眠。夜間1時間毎に目がさめる。盗汗もひどい。昼寝は必ず30分、これでかなり回復できるとのこと。食欲旺盛のためか胃もたれ感がいつもある。

会話はもちろん日本語ではなく、私と同じく漢医堂患者キャリア20年のSさまが通訳をしてくださいました。

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おかあさんのほうは中国で鍼灸を学んでいらっしゃるとのこと!ツボの名前も効能もおおむねご存知のようでした。鍼灸治療も受けていらっしゃったようですが、ちょっとびっくりしたのはお灸未体験ということ。

お灸が初めての方には、手足のどっかでまずは熱さへの耐性をはかるためにテストです。初めてのお灸で熱い思いをさせて、お灸キライ!になってしまわれたら困りますからね。

点灸の様子を珍しそうに、興味深そうにご覧になってます。ほんまに初めてなんやな。

お灸は大丈夫とのことで、娘さんとおかあさんを交代で葛野代表が治療している間、私はお灸係となりました。お灸に必死で、葛野代表がどのように治療されていたかをいまったく把握できてないこと、マリアナ海溝より深くお詫び申し上げますっ。

あ、そうそう、おかあさんのほうの治療、右の腕だったか肩だったかが痛いという症状があったのかな、偏り症状といえば、みなさんご存知のように(知らんか)子午鍼法です。氣鍼医術の飛び道具、「いま、そこにある痛みを、魔法のように消すことができる」を最も如実に示すものです。

子午やってみるか?と言われ、無理です、と即答した私を許してください。

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子午治療をしたら、当然のように動きの悪かったおかあさんの右腕はおおきくグイングインと動くようになりました。おかあさんは漫画のように目を見開いて驚いていらっしゃいました。中国で高い治療何回受けてもダメだったのに!と、とても嬉しそうです。

寝汗は体の浮腫み、つまり排泄されるべき水分が体内に滞っていることが原因である、との診断。不眠対策として前頭部への散鍼が施されました。

娘さんのほう、氣鍼医術が得意とする結石の気配が濃厚だったようです。つまりは食生活が悪い。ごめん、把握できたのはこれだけ。カルテ見ろよ、って話ですけどね!!

お二人とも皮内鍼が数カ所貼付され、治療後は鍼の知識のあるおかあさんのほうから、今後どのようにすればいいか、のかなり突っ込んだ質問があったようで、経絡図を前に経穴の説明が葛野代表からなされていました。

このお二人のように、日本での採卵の前に漢医堂を訪ねてくださった中国からの患者さんは過去に何例もあります。東洋医学の本場と目される中国の方が、お江戸の鍼を頼ってくださった、ということですね!!

最後までお読みくださりありがとうございます。

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