その2)月の満ち欠けと適応側の変化

月の満ち欠けが本治法の証適応側に影響を与えることは確かです。

私(葛野玄庵)自身の身体を使って検証した結果を報告いたします。

 

【主訴】首・背中に重み凝りがある。腰もそらすと痛みがある。

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平成28年12月7日は上弦の月(前後3日間は小潮)、前日の朝7時ころの奇経診断では右同側の後谿・Nー申脉・Sで脉締していました。その日の夕方には、従穴の申脈がまず移動。つまり主穴の右後谿はそのままで、従穴だけが左へ移動したのです。

そして当日の夜中から早朝は、まだそのままで、夕方にはなんと、主穴の後谿が左へ移動したのです。つまり上弦の月を挟んで、証・左適応側が一夜にして右へ完全に移動したということです。

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換言するに、本治法の証が次のように完全に移動したということです。

 

上弦の月、前日早朝

【奇経診断】右後谿―右申脈が脉締 

【証】「肝虚肺虚証」左同側 

 

上弦の月、当日夕方

【奇経診断】右後谿ー左申脈   

【証】「肝虚肺虚証」左から交差

 

上弦の月、翌日の夕方

【奇経診断】左後谿ー左申脈   

【証】「肝虚肺虚証」右同側

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以上のように月齢(満月・下弦・新月・上弦)による証の変化は必ず起こることだと拙著(氣鍼医術臨床指南極意)で説明しており、月齢と本治法の適応側の変化が常に密接に関係することを考えながら臨床をすることが必須です。

 

初出:2016年12月22日

 

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