失われた大椎

さ、彦摩呂の口調でみなさんご一緒に。

研修生デーはネタの宝石箱や!
雨が降ろうが槍が降ろうがコロナが降ろうが、治療を求める患者さんがいる限り漢医堂は門戸を開いていますよっ。
大椎から腰椎までナイトウ式3射、と葛野先生から指示が。
ほいほい、とお灸セットを持って患者さんの背中側にまわったものの。
の。
なんと、この患者さんには大椎がないではないですかっ。
先生、たいへんです、この患者さん、大椎がありません!!!!と叫ぶわけにもいかず、患者さんの大椎部分を指差して言葉もなくオロオロしていたら察していただけました。
大椎消失患者さんが続けて3名も。
80代女性、50代女性、50代男性です。
葛:80歳の人と50歳の人が同じ背中なんやで、どうかと思うやろ?
私:50代の方を見た時は太ってるからなのかな?と思ったのですが
葛:80代の人、そんな肥えてへんやろ?
私:そうですねー
さて、賢明なブログ読者の方はもうお気づきでしょうか、大椎消失現象とはですね
お肉がこんもりだったために、大椎の取穴ができなかった、という初心者ならではの微笑ましいものです(微笑ましいのか。

葛:あれは頚椎捻挫のせいや、ただ太ってあんな首にはならへんで
今回の3例のように見た目に明らかなこんもりではなくても、頚椎捻挫が原因だという症例がたいへん多いです。
それはいろんな症状として現れます。腰痛、バネ指、頭痛、めまい、吐き気、それはそれはいろんな症状が。
本治法で100%除去できなかった症状は標治法に後始末を委ねることが多いですが、特に背中、督脈を触ることとなります。
明らかな督脈病症の場合は本治法の前に背中の処置を行いますが、年季のはいったものはすぐに見つけられない場合も。
原因不明のながびく腰痛が結石所以であることが多いのと同じように(同じなのか?)督脈病症、頚椎捻挫を疑ってみるのもひとつの解決策となりますでしょう。

しかし、大椎を探し当てられないほどに盛り上がった首筋のお肉、頚椎捻挫がどれだけ放置されていたかと思うとソラ恐ろしいものがあります。

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