鍼を替えたのはなぜ?

こんにちは、門前の小僧です。

みなさんご存知のように(知らんか)氣鍼医術では用鍼も脉締によって選びます。

患者さんの体質、病状の深さなどの違いによって使う鍼を選ぶのです。

↑鍼管に入れたまま肌にあてている時は、この鍼でいいかどうかを検脈している作業です。

↑最初のほう、ちょっとボケてますが、鍼を3本持ってどれがいいかを選んでいるところです。

先日のこと、本治法も終わって残りは標治法だけ、仕上げのメナソをされる直前のこと、腹部を触る前にパキッと鍼管をひねってパキッと新しい鍼を取り出されるとこが目につきました。

え?このタイミングで新しい鍼?とちょっとひっかかったのです。シャーレに置かれている鍼を使わないことに。

その鍼で何をするんだろ?とガン見していたら、中脘と気海の瀉法です。肺実と腎実を取り除いているのです。

本治法が終わった後に、脉が挙動不審な場合、再度腹部に対して腹本治を行うのです。

それはわかるのです。

瀉法が終わった後、鍼を持ち替えられました。

本治鍼として用いられているものです。

中脘と気海に鍼をあて検脈、肺実と腎実がちゃんと取れているかどうかの確認です。

それはわかるのです。

ひっかかったのは、腹本治をする前に本治法はすでになされているのだから、瀉法の鍼は使われている。なのに新しく鍼を出したこと。

そして検脈にまた鍼を持ち替えたことです。珍しい光景のように感じたのです。

氣鍼医術を学ばれている治療家の方なら自明のことでしょう。

本治法をいったん行ったのにまだ邪が残っていた。ということは先に行った本治法が十分ではなかったのかもしれない、ということで用鍼の選択が再度行われ、先ほどとは異なる鍼が用いられたということです。

そして腹部の検脈は他の部位以上に押手の安定が求められます。検脈のたびに違う鍼を使っては結果が変わってしまう恐れがあるのです。

ゆえに最初に検脈した際に用いたであろう本治鍼に持ち替えられたのです。

これまではたまたま同じ本治鍼で腹本治が行われているところしか目にしたことがなかったのでしょう。

それが今回、腹本治をする際に用鍼を変える場面に出会い、いつもより工程が1つ多かったことに引っかかったのでした。

こんな細かく丁寧に鍼を選ぶなんて!と改めて氣鍼医術の技術の微細さに驚きです。

1鍼1穴ごとに検脈をする氣鍼医術だからこその治療力であることを再確認した次第です。

氣鍼医術の丁寧さを面倒と感じられる方もいらっしゃいました。しかし工程が1つや2つ増えたとして、それで治療精度が高まるならそれを省く理由などないのではないでしょうか。

目の前の症状、お脉にとことん向き合う氣鍼医術、ぜひ皆様の臨床にお役立てくださいませ。

小倉出張治療会のお知らせ

患者さまのリクエストで出張治療会を開催する運びとなりました。治療家の皆さまにもぜひご体験いただきたいです。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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