両肩の夜間自発痛(頸椎ヘルニア様病症)【玄庵臨床日記】

両肩の夜間自発痛(頸椎ヘルニア様病症)45歳 男性 会社員

主訴

2ヶ月くらい前から両肩が痛くて衣服の脱ぎ着の時、特に右肩に激痛が走る。

この頃夜間もうづき寝返り時に痛くて目が覚める。

子午診断

右大腸経に左腎経の太谿で脉締、そのまま右魚際で脉締。

※臨床時においては①自発痛②激痛③夜間痛などから頸椎ヘルニアではないかと推察し椎間板ヘルニア病症には必ず「腎虚単一証交差」が出るという原則にのっとって治療を進めることが重要である。

奇経診断

右照海ー左列缺で脉締 

頸椎/胸椎の「ヘルニア様病症」からくる両肩の痛みと推測

腎虚左右単一証 

本治法使用穴:栄火穴

標治法

使用鍼は5分霞鍼
深さは気鍼の②つまり0.1ミリ
お灸なし

経過

夜間自発痛は一回の治療出なくなり、証が変化した。

二回目治療からは腎虚心脾実証となり、お灸ができるようになった。
督脈大椎穴から霊台穴までの凹みに絹糸灸2壮づつ。
6回の治療で終了。
治療間隔は3日目に一回

重要

気鍼医術において”腎虚証左右単一証”の診断が出た場合、ヘルニア診断つまり病症部位さらに炎症病症が新しく進行中であると判断するのが原則。

施灸は病状を必ず悪化させるので禁忌である。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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