腰の激痛、実は腎臓結石発作

経過

娘2人に付き添われて車で2時間かけて来院、息絶え絶えの感じで待合に座り込んでいた。ぎっくり腰だと聞いていたので、まずは座位から始めようとベッドに向かい、椅子に座らせた。

主訴

左腰が火箸を当てたように激痛するという。反らすとさらに痛く、ベッドに伏せていても痛いという。
しかし、動作痛はあるがどうも自発痛的である。よく聞いてみると「1年前は右腰が同じように激痛で、1ヶ月我慢したらスーと痛みが引いた」という。うん~?
※以下、動画はすべて実際の治療の様子です。ご本人さまの許可を得て掲載させていただいています。



脉状

緊脉である。左手、関上尺中の部位が特に緊弦を帯びて強い。
緊脉は弦脉をよじって細く堅くした脉状であるが、この場合は弦をよじって堅くした上に、少し太く、やや数の脉状である。



子午診断

左腰に対し、右の心経通里穴で脉が締まる。だが一番ではない。
心経が関係する証は心虚か脾虚、この段階でやはり左腎臓部位の自発痛だから筋肉痛ではない、腎臓結石の発作であると確信でる。



脾虚腎肝実証、奇経診断は左外関―左臨泣だと推測できている。
ゆえにN―S貼付で確認しようとしたのだが、狭くて動画のようにもぐりこんだり変な体勢での診断治療となってしまったのである。しかしその後は上向きが可能だとわかったので、仰臥位で本治法をやり直しの2段打ち治療となった。




最初の痛みが10として、今の痛みの度合いは?
「5になってます」
5ではだめだな、シーソーのように傾くと戻るからもう一押しが必要です。お昼を食べてからもう1度、3時ころに来てください、と指示。

ということで、午後から同様の治療を10分で終了したところ、同行の娘さんからも「わー、来た時と全然違うわ、顔色もよくなったし」と喜んでいただけたが、年季の入った石は1回では降りきらないから、治療の継続を指導して帰っていただいた。
初出:2017/11/11
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