普通部(令和3年度第2回)を開催いたしました

数あるブログの中から当”氣鍼医術症例ブログ”をご訪問くださりありがとうございます。

経絡治療の経験が4年未満の方を対象とした氣鍼医術臨床講座普通部の令和3年度の第1回を開催いたしましたので、その報告をさせていただきます。

開催日:2021/05/02

場所:漢医堂セミナールーム

講師:葛野玄庵

TODAY'S CONTENTS

1:失われた竹帛を加えるがごとく

2:氣鍼医術における六十九難の臨床的運用解釈

3:生きたツボの取り方

4:脉状診

5:子午鍼法

6:モデル治療

1:失われた竹帛を加えるがごとく

なむあみだぶつの

じゅずを

みっつにおりて

くびにかけ

ごくらくじょうどの

ゆめをみる

上記のテキストを声に出して読んで見る、という課題がしょっぱなに。

南無阿弥陀仏の数珠を三つに折りて首に掛け極楽浄土の夢を見る

ですよね!

しかしこう読んだ全員が不合格。

正解は

南無阿弥陀仏の数珠を

三つに折り

手首に掛け

極楽浄土の夢を見る

でした。

数珠は首にかけんやろ、手首やろ、ということです。

確かに、確かに!

このように読み方が間違っているせいで、意味が全く変わってきてしまうということの例えでした。

2:氣鍼医術における六十九難の臨床的運用解釈

氣鍼医術と従来の経絡治療を分かつものの一つ、それが難経六十九難の解釈です。

虚すればその母を補い、実すればその子を瀉す

氣鍼医術では

虚すればまずその経を補い、次にその母を補う

実すればまずその経を瀉し、次にその子を瀉す

母を補い子を瀉すだけでは症状が好転せず、もちろん脉締を得ることもなかったので臨床的にたどり着いた結果です。

心に虚なし、腎に実なし、と言われていたものを心虚・腎実の存在を明らかにすることによって、肺炎や腎臓結石に対応することができるようになったのです。

3:生きたツボの取り方

教科書通りの取穴ではなく、古典を参考にするならあくまでも臨床が先、目の前の患者さんより古典を優先することのないように、頭でっかちにならぬよう戒められました。

水車小屋、鮎の捕り方などに例えられて取穴が説明されました(これは項を改める予定です。

そして本治法において重要な五行穴の使い分け。風邪をその場で治してしまえるというのは、経金穴を使うからこそです。

4:脉状診

氣鍼医術の特徴のひとつ、従来の経絡治療では診断を六部定位比較脉診に頼っていたものを、脉状診としていること、そして脉締という概念です。

治療後は良脉になっていること、この良脉の定義をはっきりとさせたことも氣鍼医術の治療力をアップさせました。

 

5:子午鍼法

取穴、脉診の基本を復習したあとは氣鍼医術のベースである子午鍼法です。

子午鍼法と本治法の関係

 

従来の子午鍼法から時間の要素を取り除いた大変シンプルな理論です。それゆえに取穴と押手で治療の結果の成否が左右されます。初学者の方でもすぐに患者さんに喜んでいただける、いわば飛び道具です。

 

今回は鍼を用いず指での子午実習だったのですが、初学者にはちょっと難しかったようです。

6:モデル治療

子午だけで証は大体推測できます。それを確認するのが奇経診断です。初学者の方達はこれから奇経、腹氣鍼診断、と本治法への連動の学習が待っています。

毎月第1日曜は経絡治療の経験が4年未満の方を対象とした氣鍼医術臨床講座普通部です。単発受講も受け付けております。お問い合わせ&お申し込みは問い合わせフォームよりどうぞ。

最後までお読みくださりありがとうございます
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