お灸が効かないことはない【見学レポート&症例報告】

淡路の北野鍼灸院北野文章先生による、漢医堂社(やしろ)本院の見学レポートと症例報告です。北野先生、ありがとうございます。

女性 60代 :左股関節、左膝関節の痛み

前屈をすると左股関節に痛みがでてくる、
膝の曲げ伸ばしで膝、股関節が痛い
心包虚肺腎実証

背部処理 使用鍼 寸6-5番
督脈、華陀穴等を単刺、置鍼で処理して動作確認
変わらず前屈すると左股関節に痛みがでてくる。
腰椎の棘間が狭いため脉締の深さまで鍼先を進めることが困難なため、少し角度を変えて督脈の処理を行うと、前屈時の股関節の痛みが軽減
華陀穴は最初に処理した反応点より少し内側の骨際を使うと痛みがさらに軽減した。

棘間の隙間が狭くなってしまい鍼先が思うように進まず脉締の深さまでたどりつくことができない場合や、慢性化して細い鍼では対応が困難な場合は鍼の太さを変えてみたり、鍼先の角度や反応点の見直しなどを行い対応していくことが大切だと思いました。

女性 30代:首肩凝り

仕事がデスクワークのため常に首肩が凝っている。
首肩凝りや寝違えは上部胸椎の反応点に氣鍼、氣刺鍼を行うと凝りが柔らかくなったり、痛みがとれることが多い
この患者さんは上部胸椎では凝りが取れない
胸椎7、8、9番あたりに反応がありそこに施術を行うと首肩凝りが軽減した。

反応のある腰椎に氣鍼をすると首肩凝りが軽減することもあるので、背部は上から下まで触診し反応のある所に鍼治療を行うことが大切である。

症例報告:体の痒み〜女性30代、女性40代

同じ時期に主訴が痒みで二人の女性を治療することなりました。

30代の方は蕁麻疹で、40代の方は湿疹のような感じでした。
両方とも痒みは全身にあり、特に風呂上がりや夜中に痒みが増す状態でした。

治療

本治法+背中督脈、華陀穴+裏内庭の多壮灸
裏内庭の多壮灸は熱さが二回連続でくるまで行う。
治療間隔は仕事の関係で週1回
治療を続けていくと40代の湿疹の痒みがかなり軽減されてきましたが、30代の蕁麻疹の痒みは変わらず痒みがでてくる感じ。
両方の裏内庭にはお灸の痕もあり、家では線香灸をしていただいてます。
同じ時期に治療を開始して40代の方は痒みが軽減され、30代の方はほんの少し痒みが楽かなぁという程度
年齢が若いほうが治癒力もありはやく治るかと思いましたが、生活習慣で特に食べ物(スイーツ、コーヒーに砂糖大量等)などが原因で治りが悪くなっている状態だと思いました。

裏内庭のお灸が効かないのではなく、生活習慣等が原因でまだまだ裏内庭のお灸が足らない状態でした。
コツコツ治療を続けること、生活習慣の見直しなどが大切ですよと患者さんに説明をして治療継続をしていただくことで、症状の改善に繋がると思いました。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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