尿路結石を1回の治療で除去する魔法のような手技

39才 男性 自営業 久ぶりに来院
あれからどうなりました?
「病院は行ってないんですが、すっかり楽になってました。でもこのところ飲み会が増えてきて、また左脇腹が気になります。調整お願いします」
約1ヶ月前のことだ、「左脇腹が張って重く、左下腹部にも重みがある」との主訴で来院。聞いてみればCT検査で尿管結石が3個確認された(3㎜が2個、2㎜が1個)。検査したのは1ヶ月前で薬は飲んでいないが、我慢の範囲であったのでそのまましていた。しかし飲み会が続いてきてどうも左腰の張り重みが増えてきたという。激痛にはなっていない。

脉状

肝腎のみどころに、弦を帯びた強い脉がある。

腹気鍼診断®

下脘・膻中が脉締 
左期門・気海が弦を帯びた強い脉

奇経診断

左外関ー左陥谷

「脾虚腎肝実証」右から 
右脾・陰陵泉と右心包・曲沢の補法は合水穴使用し、丁寧に補法手技を加えた。そして次には腎肝実に対する瀉法処置をしなければいけない。 

重要な瀉法手技

左腎経の照海穴辺りのキョロ圧痛をしっかりと指で探り、「痛いです」というキョロに対してステンレス2番鍼で雀琢し「下圧瀉法」をズーンと膿を出すように皮下に向かって押手圧をかけるのです。
左肝経の中封穴の圧痛部にも雀琢瀉法を加えます。つまり大切なのは腎実瀉法の手技なのです。
この腎実下圧瀉法こそ尿路結石を一回の治療で除去する魔法のような手技なのです。

結果

その場で「下腹がすーと軽くなりました」との声。
帰りにトイレで注意して見てくださいな、出てますよ、わきの張りがまだ少し残ってるからもう一回治療ね、と伝えて治療を終えた。
それから1ヶ月たった本日、久しぶりに治療に来たのだが今回は「脾虚腎虚証」であった。腎実は消えていたので明らかに前回1回の治療で除去できたということだ。
石はないようですね、腎の脉が軟らかくなってますから出ましたね、病院は行かれましたか?
「いえ、忙しくて行ってません。でもあの後すごく軽くなりましたから出たと思ってました」
またCTとってもらってくださいね。
「腎実瀉法」で尿管結石除去はことし1年間で25人目になる。
初出:2016/12/02
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